リンゴやバナナなどの果物の切り口が茶色に変色したり、金属がサビたりするのは、
物質が酸素によって酸化するためで、
人の体の細胞も同じように、活性酸素によってサビつてしまいます。
最近“活性酸素”という言葉をよく聞くようになりましたが、
どうしても悪者というイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。
しかし、本来は、活性酸素による酸化力で体内に入り込んだ殺菌類を駆除するという
殺菌作用があり、さらに、酵素の働きも促進するなど、
健康的な体を維持するには絶対に欠かせないものです。
ですが、この活性酸素が増え過ぎると、酸化力が強くなり過ぎて、
体内の細胞までサビつかせて老化を促進させてしまいます。
活性酸素が過剰に増える原因は、
食生活の乱れ、激しい運動、ストレス、紫外線、喫煙などが挙げられます。
そして、ある調査によると、この活性酸素がメラニン色素を過剰に生産させて、
シミの発生を加速させるということが解っています。
特に、日頃、コンピューター作業が多かったり、
仕事の人間関係などでストレスを抱えている女性は結構いらっしゃるようで、
このようなストレスから、体内では、ビタミンCが多量に消費されるようになるので
抗酸化力が低下して、活性酸素が過剰に発生します。
すると、肌内部の炎症を引き起こし、メラニン色素を過剰に生成することになり、
その結果、シミが加速してできてしまうというわけです。
また、ストレスから自律神経のバランスが乱れて血行不良になり、
肌の温度が低下してしまいます。
こうした肌温度の低下は、バリヤ機能の働きを低下させてしまうので、
外部からの異物や刺激が入り込みやすくなって、さまざまな肌トラブルを招くようになります。
このような活性酸素による悪影響を避けるためには、
まず、活性酸素を生み出す原因をしっかり頭に入れておくことが大切です。
原因が分かれば、それを避ける対策も分かってきます。
☆ 食生活の乱れ
美容だけでなく健康のためには、栄養バランスを考えた食事を適正分だけ
規則正しく摂ることが基本ですが、加工食品やスナック菓子類などに含まれ、
保存料、甘味料、着色料、香料などとして使われている食品添加物は、
多くの活性酸素を発生させてしまいます。
食品添加物はできるだけ控えましょう。
☆ 激しい運動
適度な運動は健康のために必要ですが、激し過ぎると、
酸素の消費量が増えて活性酸素の発生につながります。
☆ ストレス
一口にストレスといっても、
物理的ストレス、科学的ストレス、生理的ストレス、精神的ストレスなど、
さまざまですが、このどれも活性酸素を発生させる要因になります。
ストレスを溜めない生活習慣が大切です。
☆ 紫外線
日光の紫外線は、大量の活性酸素を発生させます。
紫外線の強い春から夏の季節だけでなく、1年を通しての紫外線対策が必要です。
☆ 喫煙
タバコを吸う人はもちろん、吸わない人でも、
まわりで吸っている人の煙にさらされると、活性酸素発生の要因になってしまいます。
健康のためにもタバコは止めましょう。