女性なら誰でも「いつまでも美肌を維持したい・・・」と願い、
毎日一生懸命スキンケアに励んでいると思います。
そんな美肌をつくり、いつまでも維持するには、
まずは、肌の表皮と真皮の役割について知ることが必要で、
スキンケアの重要なポイントになります。
肌の表面に位置する表皮は、肌内部の水分の蒸発を防ぎ、
乾燥から肌を守る働きと外部からの刺激や異物が
肌内部に入らないようにする角質層の中のバリヤ機能が主な役割です。
この働きに大きく関係するのが、
表皮の角質層に存在するセラミドなどの角質細胞間脂質です。
セラミドは角質層の中で、
レンガのように積み重ねられた角質細胞をつなぎ留める役目をして、
角質細胞間脂質の中の約40%を占め、
残りの60%には、スフィンゴ脂質や遊離脂肪酸などがあります。
このセラミドを中心とした角質細胞間脂質が、
何らかの原因で不足しがちになり、
レンガ状に積み重なった角質細胞がガタガタにぐらついたり、
剥がれ落ちたりしてしまうと、
そこから水分が蒸発して乾燥肌になり、さらに、バリヤ機能も低下して、
外部からの刺激に敏感に反応するようになります。
そして、表皮の一番下にあり、真皮との境目にあるのが基底層です。
基底層は、紫外線が真皮まで届かないように防ぐ役割をする
メラノサイトが存在し、血液から栄養素と酸素を受け取り、
肌細胞が生まれ替わるサイクルのターンオーバーが始まる重要な地点になります。
ところが、無理なダイエットで栄養が偏ったり、
タバコのニコチンが影響して血行が悪くなると、
ターンオーバーが乱れてしまう恐れがありますので要注意です。
一方、真皮は、表皮の下に位置し、肌の弾力やハリを保ち、
表皮を支えて肌の土台となる役割をしています。
この真皮の中には、網目状のネットワークをつくり、
ゴムのような弾力があるコラーゲンという繊維が約70%を占め、
その他に、エラスチン、ヒアルロン酸などが存在し、
そして、これらの成分を生み出している繊維芽細胞があります。
若いうちは、繊維芽細胞がコラーゲンなどを十分に生産して、
肌に弾力とハリが保たれていますが、
残念ながら、年を重ねると共に加齢の影響で繊維芽細胞は減り、
働きが衰え、コラーゲンの生産量も減ってしまいます。
すると、弾力やハリが失われるため、シワやたるみができてしまいます。
年を重ねるにつれて、シワやたるみが目立ち始めるのは、
繊維芽細胞の働きが低下したために起こる症状です。
また、加齢の他に、紫外線や酸化、糖化などは
コラーゲンなどを劣化させて、
シワやたるみを加速させることになってしまいます。
このように、肌が乾燥して敏感になり、
また、弾力やハリが失われてシワやたるみが目立つというトラブルを
改善するには、セラミドやコラーゲンなどの美容成分を補うことを
考えたスキンケアが必要です。
しかし、失われたコラーゲンを補給しようと、
コラーゲン入り化粧品を使用したり、
コラーゲンドリンクやサプリメントをやみくもに摂取しても、
そのまま肌のコラーゲンになるわけではありません。
化粧品に含まれているコラーゲンは分子が大きいので、
塗ってもなかなか肌内部の真皮までには浸透しませんし、
また、コラーゲンドリンクやサプリメントを摂取した場合、
それらの栄養素は、筋肉や内臓、関節などに優先して送られ、
肌に届くのは最後になるので、十分な量の摂取が必要です。
それよりも、ビタミンC誘導体やナイアシン、レチノールなどのコラーゲンを
増やす成分が含まれた化粧品を取り入れることのほうが有効です。
また、コラーゲンが配合されている化粧品は、
水分を保つための保湿成分として有効になります。